今回は少しネガティブな内容です。
私は約14年半地方公務員(警察官)として勤務していたが、一身上の都合により退職した(本音では様々な理由があるのだが…)
その時に受け取った退職金や気持ちについて書いていきます。
約14年半地方公務員の退職金は?
私は、約14年半地方公務員として勤務していたが、真面目に勤務していた。
当然、無断欠勤等もなく、業務評価も比較的良い方だった。
自分で言うのもなんだが、仕事が出来たのではなく人柄で仕事をしてきたと言っても過言ではないと思う。
結論から言うと退職金は
手取りで約360万円
だった。
果たして多いのか少ないのか?
正直な感想
正直な感想として
少ない⁉︎
と思った。
こんなことを言うと怒られると思う。
なぜなら、民間に勤めている同世代の友人達からは「もらえるだけ贅沢」とも言われた。
そして、私自身、民間企業も経験しているので「贅沢」と言われる理由も重々承知している。
では、何故「少ない」と思ったのか?
超過勤務
警察官は、公安職ということで時間外がきちんと出ないことが多い。
それに対し、「サービス残業多すぎだろ」など文句を言いながらも、民間企業なら大問題になるくらいの時間、仕事をしてきたと思う(時間外が月200時間を超えたり、150時間以上の残業が3ヶ月以上続いたり…申告していない時間もあるのでそれを入れたらもっと増える)
もちろん私だけではなく他の人も同様、若しくはそれ以上に時間外勤務、休日勤務をして働いていた人は沢山いた、そして今も‥しかも時間外をしたからといって時間外分の賃金が払われることはないのです。
※白バイではない部署の時、警察署時代の話です。
20代の一番楽しい時期の8〜9割の時間を仕事に捧げてきたのだからせめてもう少しと言うのが正直な気持ちだった。
給料も決して高いとは言えない。
仕事内容については、ここに書けないような内容も多いが、基本的に3Kと呼ばれる仕事内容であることは間違いない。
私はまだ良い方で、「人造人間ではないのか?」と思えるほど、寝ないで仕事をしている刑事さんたちは山ほどいた。
勤務時間
勤務時間については、事務方の仕事や現場仕事などによって異なるが、警察には当直勤務というものが存在する。
当直勤務とは、8時30分から次の日の8時30分まで(県や係にもよって異なるため一概にこの時間とは言えないが)の24時間勤務を指している。
一応、仮眠時間も設けられているのだが、確実に仮眠出来る保証などどこにもなく、一度事件や事故が起きてしまえば、仮眠なんてものは簡単になくなる。
そして、24時間完全に寝ない勤務ということもザラにある。
仮眠が取れた日はラッキーぐらいな感覚だった。
昼の休憩に関しても同様だ。
しかも、24時間で帰れればまだ良い方で、書類作成や事務処理など業務は山ほどあり、結局帰るのは当直明けの夕方や夜になる日もある。
まさに寿命を縮めて仕事をしているという感覚があった。
過去の上司で頭の血管が切れて緊急入院した人もいた、他にもメンタルをやられて辞めていった人など過労が原因で身体を壊す人を間近にみてると、将来自分もこうなってしまうのではないのか?と心配になった(皆さん完全に過労)
過労等が原因で命を絶つ人もいるのに、表に出て問題にならないのだから不思議である。
時間外の手当は
時間外の手当は?というと、先ほどもサラッと書いたが、長時間の時間外をしたからといって全ての時間外の賃金が発生する訳でもない。
流石に代休をもらえたりすることもあったが、結局休んだところで仕事が残っていたりして出勤する羽目になることもある。
以前、過去の給与明細をもとに時間外手当について計算してみたことがあるが、時給でいうと400円とか500円の賃金だったりする。
もちろん、給料がもらえない訳ではないので、生かさずこ◯さずといったところだろう。
休みだろうがなんだろうが、夜中でもお構いなしに呼び出しの連絡もくるし、独身者ならまだしも家族がいる人は本当に大変だと思う。
旅行先にすら事件や事故の電話が掛かってくるのだから気が休まらない。
予定がドタキャンなんて日常茶飯事です。
通常の勤務なら良いの?
通常の勤務とは8時45分から17時30分までの日勤と呼ばれる勤務だ。
部署にもよるが、基本、定時で帰れることは少ない。
仕事が出来る人や優秀な人はほぼ定時で帰ったり、割り切って仕事を切り上げ帰る人もいたが、ほんの一部だった。
一体、この人はいつ家に帰っているのだろう?というくらい時間外勤務や休日出勤をしている人もいた。(多少は時間外も多くもらえるのかもしれないが、たかが知れているだろう)
昔ながらの社風
以前ほど無いと言われているが、付き合い残業という風習も少なからずある。
体育会系の社会だから仕方ないが、表向きは「早く帰れ‼︎」と言いながらも裏では「本当に帰りやがった」などと言って怒っている先輩や上司はよくいた。
また、組織的に「ワークライフバランスを考えた勤務をしなさい」といった指示もよくされていたが、そもそも人がいないなどの理由で実現できてなかったと思う。
しかもワークライフバランスとか表向きは言っているにも関わらず、寝ないで勤務した当直明けに柔道や剣道の稽古に参加しろ、本当は出なくても良いはずの朝礼に参加しろ、など指示はよくあり、恐ろしい組織だと思ったことは幾度とある。
もちろん、柔道や剣道の稽古で怪我でもしようものならクソ味噌言われるのだからたまったもんじゃない。
パワハラ・セクハラも多く、うんざりしている職員も多いのではないだろうか。
変えようとしない、変わろうとしない組織体質が現れていたと思う。
退職者激増
現在、中堅職員が大量に退職しているらしい。
私も辞める時に言われたのだが、「組織を辞める人が多すぎて困っている」と。
「そりゃそうだろ‼︎」とツッコミたくなる。
家族がいたり、家のローンが…、とかいう人は辞めるに辞めれない。
しかし、独身者や蓄えがある人、再就職先が決まっている人なら迷わず辞めるだろう。
仕事後に飲みに行っても「仕事を辞めたい」という話ばかりなのだから‥
「この仕事が天職だ‼︎」と言っている人は別として…
ちなみに私は蓄えもなく、仕事も決まっていない状態で辞めました。
最後に
私は組織に良い感情を抱いていない、だから辞めました。
もちろん日本の治安を守る素晴らしい仕事かつ、やり甲斐のある仕事だったので、良い組織だと思っていれば仕事を続けていたと思います。
しかし、自分の肉体的、精神的な健康を考えて辞めることにしたのです。
なんだかんだ言って、辞めた一番の理由は最初のブログ記事で書いた通り
「バイクに携わる仕事がしたい」
と思ったからですけどね。
現在も現場で仕事をしている人に対しては頭が上がらない。
現場で仕事をしている人たちは、自分、家族の時間を犠牲にして命を削って仕事をしているのですから。
組織は、新規採用者を増やすことに躍起になっているみたいだが、そもそも現在在職している職員の待遇を良くしない限りは、根本的な改善とはならないと、退職した身としては思います。
今後、公務員(警察官)の勤務環境改善など、良い方に向かえば良いと願ってます。
今回の内容がこれから公務員(警察官)を目指す人の参考になれば幸いです。
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