白バイ隊員になるには パート2

バイク

白バイ隊員になるには、なってからの体験について書いていきます。

こんなはずじゃなかった…

前回の続きですが、虎の穴である交通機動隊に入ったからにはもう大変です。
と、いうのも「機動隊」と名の付くところはもちろんゴリゴリの体育会系で上下関係はとても厳しいのです。
新隊員として入ったものなら人権などありません。
早朝に出勤し、事務所内の掃除、先輩・上司のブーツ磨き、仕事道具の準備があり、お茶・コーヒー出しの準備、尚且つ自分の仕事の準備もしなくてはならないのです。
また少しでも上司や先輩の気に入らない点があればお叱りを受けるので朝から必死です。
元気のない挨拶でもしようものなら「ヤキ」が入ります。

また、そんな生活にも慣れてくると、正規の出勤時間という概念がなくなっていきます。
バイクに乗るまでには様々な試練があるのです。


やっと訓練?

朝の事務所での準備などを終え、やっと訓練開始かと思いきや、ランニング、筋トレ、ばかりが続きバイクに触れることすらできないのです(記憶では一ヶ月くらい)
そしてバイクに触れることが出来たと思えば、ひたすらバイクを押して走ったり、取り回し、センタースタンドを立てた状態での基本の乗車姿勢の訓練など、しばらくはエンジンを掛けることがなかったのでした。
しかもそれが毎日続くのですから、体も悲鳴を上げていきます。(当時両膝にサポーターを付けてないとまともに歩けなかった‥)


やっとバイクに乗れる

体力トレーニングは継続して続きますが、時間が少し時間が短くなり、その分をバイクを乗る時間に割り当てられます。
やっとバイクに乗れる‼︎と思ったのも束の間、先輩や上司のように上手く乗れることも出来る訳もなく、転倒の連続です。
自分の体への擦り傷は増え、そしてバイクを壊した時には修理もしなければなりません。


怪我をして、バイクも壊れ、常に怒られ、心身ともに疲弊していくのでした‥

訓練を終えて、また訓練

訓練の話をしてたらキリがないというか、終わりが見えないのでかなり端折りましたが、訓練を終え、効果測定を行い、合格点を取れると、路上走行訓練が待っているのです。

路上走行訓練では、上司に先頭を走ってもらい後ろからついて行ったり、慣れてくると自分が先頭を走って後ろから上司がついてくる、という訓練をするのですが、上司が後ろにいるときは胃が痛くなる程緊張したのを覚えています。
運転を常に見られているという緊張感もありますし、何より少しでも操作が遅れたりした際には罵声が飛んでくるからです。
上司の手が足りない時は先輩隊員にも指導してもらっていました。
まだ先輩隊員の方は優しく指導(厳しい時はある)してくれるので少し気が楽でした。

そんな訓練が概ね一年くらい続き、やっと一人で取り締まり活動に出られるようになるのです。
訓練を続けていけば、最初は単純なバイクの操作もままならない隊員ですら小回りやUターンが出来るようになるのです。


※ 県警により訓練の内容や期間は異なります。

訓練期間で得たもの

運転技術、精神力、バイクを長時間乗っていても疲れない体力、そして隊員同士の深い絆を得られました。

訓練内容だけ見るとただ辛くて厳しいだけに思いますが、実際は新隊員同士で励まし合いながら辛い訓練を乗り越えたり、休みの日に皆んなで飲みに行き愚痴や文句を言って絆を深められたのも良い思い出です。

そして、上司や先輩も「自分達のために厳しくしてくれていた」ということはわかっていました。
よく、上司からは「上司や先輩に気遣いが出来ないようでは、道路を運転している時に周りの車へ気を配ることなど出来ない」と言われたことがあります。
まさにその通りだと思いますし、運転技術等を含め、当時指導してくれたことには大変感謝しています。

訓練の目的はもちろん、路上に出て活動した時に事故を起こさない、命を落とさない、ことなので厳しかったのも当然です。

最後に

ざっくりと、白バイ隊員になるには、という内容で書いたのですが、言えないことも多くあるのでかなり省略した内容になっていますが、概ねこんな感じです(私の場合は‥)
もちろん、県警により様々な点で異なりますのであくまでも参考程度にお願いします。

もし、これから警察官や白バイ隊員になりたいと思っている方の参考になれば幸いです。

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